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BMW R100
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K100RSのクランクバランス取り作業。

弊社クランクシャフトバランサーにてバランス取りを行い、バランス取り前と、作業後の変化を感じたくK100RSで作業を行いました。
作業を行った車両は5万キロを越えた車両なので、エンジン内部にはかなり汚れやカーボンの付着が見られました。
バランス取り前に蓄積したカーボンを除去も行い、バランス取り作業に移ります。

バランサーでの作業。
作業風景はこんな感じと成ります。

そして、計測データは↓の感じに成ります。
クランクシャフト左面に2.34gのアンバランス。
クランクシャフト右面に1.23gのアンバランスが計測できました。

それを今回は修正方法をプラス修正を行い下の数値になりました。
もうちょっと加工して精度を上げたい所ですが、メーカーの加工した跡が邪魔して、これ以上加工が行えないので、安定した数値の所でバランス取り作業を終えました。

次にコンロットとピストンの重量合わせを行ないます。
このエンジンの場合2,3番気筒の重量が「2g」重かったので加工をし、同じ重量になる様にします。
1気筒目 2気筒目
3気筒目 4気筒目
各気筒ともに同じ重量にします。以上でバランス取り作業は終了です。
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こられのバランス取り重量合わせを行い、組み付けです。トルクレンチはもちろん、締め付け角度レンチを使い組み付けを行ないます。
コンロットのネジを締め、あと各部も規定トルクで締め付けます。
そしてカムシャフト取り付け、カバー類などをつけて、オイル、クーラント水を注入し完成となります。
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では早速シャーシダイナモでの最終テストを行ないます。
10分ほど慣らしを行ない、全開テストへ。
パワーグラフはこの様に成りました。実線が作業後、点線が作業前です。(押すと大きくなります。)
テスト中の振動は作業前に比べると少なくなり、目論見通り「振動軽減」する事が出来ました。また余計な振動が無くなる事で「振動として奪われてた力」がしっかりと駆動輪に伝わるように成り最終出力の向上と、十分満足行く結果になりました。
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そして、バランス取りを行ったパーツを組み込み、早速試乗してみると、カーボンの除去の効果も相まって調子の良さを体感。全体的に軽快になったエンジンフィーリングで、キビキビと走れるようになり、それでいて低速の粘りも出た印象が強く、これはクランクシャフトのアンバランス修正方法を「マイナス修正」ではなく、「プラス修正」にした事によるフィーリングの変化が現れ、作業前に狙った通りのエンジンフィーリングが得られました。
また、高回転域の伸び、レスポンスも全く違い、特に140km/hでの巡航時に出てた不快な振動が出なくなり、そこからの加速も力強い印象を受け、ツーリング時にとても乗りやすく、スムーズに走れるようになりました。

4気筒車の場合は、各部のアンバランス、質量のズレがそれほど大きくないことが多く、今回も大きな加工を行ってる訳ではないものの、エンジンフィーリングの変化が表れ、それは劇的に速くなったり、過激なフィーリングに仕上がりでがありませんが、低速の粘り、中高速域の軽快さなど生まれ、本来持ってるエンジンの性能が引きだす事で、もう10数年経過してる車両ですが、改めて車両の楽しさを実感できる作業となりました。

作業費用は\350,000円です
<作業内容の明細>
 ・クランクバランス取り。
 ・コンロット、ピストン、ピン各パーツ重量合わせ。
 ・燃焼室及びピストンのカーボン落とし。
 ・エンジンオイル、クラーラント交換
 ・各部のガスケット類の交換です。

走行距離数が多い車など、エンジンO/Hと同時に作業することをお勧めします。