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ADPSシャーシダイナモ使用例。(全開テスト編)

こちらにて出力グラフ、計測データのご説明を行いましたが、このページでは具体的な使用例をあげて見ます。

このテストでは、吸気系パーツの比較テストを行いました。
測定は一般的なシャーシダイナモと同様に、ローラー上にタイヤを載せ、車体を飛び出さないように固定し、測定をはじめます。
パーツ取り付け前と取り付け後のトルク、出力、空燃比、CO、HCの変化を見極めて、パーツの良否判定を行いました。

まずは、パーツ取り付け前(スタンダード)の状態を測定。
測定内容は35km/h→115km/hを毎秒4km/hの加速を一定に上昇するように設定。
エンジン回転数的には2500rpm付近から8000rpmまでを測定。

測定時のグラフ

グラフを押すと大きな画像が出ます。
設定を行い、測定スタートすると設置してる各計測器からのデータが折れ線グラフとして制御PCに表示されて行きます。上のグラフを「ペングラフ」です。
今回表示してる項目は「スピード(黒)」「トルク(赤)」「出力(青)」「空燃比(A/F)(水色)」「CO(ピンク)」「HC(茶黒)」です。それぞれの計測器からのデータを一つの画面で確認出来るのは見やすく、安定して測定データを取得出来ます。
この測定を数度繰り返し、比較前の「パーツ取り付け前」のデータとして記録します。

続いて比較対照する品を車両に取り付けて、もう一度測定を行います。(グラフは上記と同じような成るため割愛)
そして、「パーツ取り付け前」のデータと「取り付け後」のデータを比較します。
測定データの表示や、比較データを見る場合は、測定用ペングラフを見易くしたものの「パワーグラフ」で確認します。
下は「トルク」「出力」のデータです。

測定結果

ADPSシャーシダイナモでは過渡フィーリングを測定できますので、トルクの流れが簡易に見極めることが可能
です。



比較データ
さて、パーツ取り付け前後のパワーグラフも表示させ、データを比較します。
先ずは、「トルク」「出力」データの比較。
実線で表示されてるのが「取り付け前」のデータ。点線で表示されてるのが「取り付け後」のデータです。
左側が測定出発点で、右に進みます。
トルク、出力の差、流れを見ると、低速部から中速部に掛けて両グラフに差が出てる事が分かります。
取り付けた吸気系パーツの効果が現れ、トルク、出力の向上した事が分かります。また、高回転時の最後にも微妙な差が表れています。


排気ガスデータ

また、「トルク」「空燃比A/F」のデータを見ると
水色線の空燃費(A/F)を見ると、実線の方が下行ってます。
空燃比(A/F)はグラフの上の方に行くほどリーン(薄く)な状態で、点線の方が理想的な空燃比の流れに成ってる事を分かります。これは「取り付け後」の方が燃焼状態が向上した事を指し、トルクのデータと並べて見ると、エンジンの燃焼状態が良く成った事により、トルク・出力が向上した事が裏づけられます。


次に「CO(一酸化炭素)」「HC(炭化水素)」の比較

取り付け後(点線)の方が下回っています。
このデータの場合、測定中に排出される排気ガス中のCO、HCの濃度が薄くなる方が、燃焼効率が上がった事なので、「取り付け後」の点線の方が下回った結果となってることから薄くなり、排気ガスの成分がキレイに成った事を示します。
このデータからは昨今大きく言われてる排気ガスのクリーン化が判断が行え、今回のデータを見ると燃費の向上するのではないかと、シャーシダイナモ上で判断出来ます。


測定データからの考察

これらのデータを見る事により、今回テスト品目の特長を解析する事が出来てきます。
テストした品物は「取り付け前」よりも「取り付け後」の方が、トルク、出力の向上しました。
その理由としては、エンジンの燃焼効率が改善され、より良く燃料が燃える状態になった事によるものと判断が行えます。この結果から推測すると燃費計測を行わなくても、燃費が良くなると思われます。


ADPSの特徴

様々な測定器と複合することが出来る「ADPSシャーシダイナモ」。
各測定器の過渡特性の流れを把握でき、それぞれのデータの関連性を追及が可能なため、比較したい品物の特性、性質、エンジン燃焼状態の変化などが数値だけではなく、グラフとして確認でき、より比較したいパーツや作業の考察が行えます。

今回は吸気系パーツでしたが、マフラーやエンジン内部パーツ、様々な添加剤など、トルク、出力変動だけではなく、排気ガスの成分も簡易にテストが行えます。

実走行テストの前などに出力変化の訳を解析できるADPSシャーシダイナモは、商品研究、開発などにも最適だと思います。
ちなみにこのデータを取得する作業時間は1〜2時間となります